英才教育課題解説

こどもの英才教育【gifted-child】の解説集です!

《 問題解説9》なんで火事になったか考えよう!

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やれやれ、わしの部屋が火事になっちゃったのじゃ。

しかし、どうしてもわしには原因が分からんのじゃよ。

おぬしが思う火事の原因をかいてみてくれんかの。

本当にありえる、論理的な理由があれば、どんな原因でもいいのじゃよ。

記憶に残っている、わしの部屋を絵に描いてみたんじゃわしの絵を参考に、自由に考えてくだされ!だとして、わしの描いた絵にこだわらずに原因を考えておくれ。

 

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① タバコの火からの発火

-火の不始末、ラファエルおじさんはタバコの火を消し忘れた。タバコの火は、燃えている中で偶然灰皿から転がり落ちて、書類に火がついてしまった。そこでラファエルおじさんの家は火事になってしまった。

 

②たこ足配線からの発火

-ラファエルおじさんは、大の家電好き。家のコンセントがいくつあったも足りない。一つのコンセントに差し込んだ電気線が多すぎて、コンセントの電線が我慢できずに燃えちゃった。それが火事になった。

 

③ネズミが電線をかじり漏電して発火

ラファエルおじさんの部屋には、小さなネズミが住んでいる。ネズミは何でも噛みたがって、電線までかじってしまった。かじられた電線は+線と-線が接触して火が出てしまった。それが火事になった。

 

④ネコがネズミを追っかける中で水槽を倒し、電気プラグから漏電して発火

ラファエルおじさんのペット、ネコのルシエルはネズミを追っかけて突進、水槽を倒してしまった。水槽の水は電気コンセントにかかってしまって電気が漏れて火花が飛ぶ。そこから火事になってしまった。

 

⑤電気スタンドが壊れていて、突然発火

ラファエルおじさんのスタンドは、もう30年も前に買った物。電気スタンドの中の電線が古くなって突然電気の漏れで火花が散った。その火花から周りの書類に火が移り、火災になってしまった。

 

⑥太陽光がメガネによって集められ、焦点から発火

ラファエルおじさんは目が悪い。もう年なのだ。ラファエルおじさんのメガネは老眼鏡で、光を集める。たまたま机の上においていたメガネのレンズに太陽光が集中されて火種ができ、火災になってしまった。

 

⑦隣の部屋の火事が移った

実は、ラファエルおじさんの部屋の中から火災になったわけじゃなかった。隣の家の火災で、ラファエルおじさんの家に火が移ってしまったのだ。その後、どっちの火災が先だったかが分からなくなったのである。

 

⑧誰かがラファエルおじさんの部屋に放火した

町の皆から好かれるラファエルおじさん、そのおじさんをねたんで、心の悪い人がラファエルおじさんの家に火をつけたのだ。この放火によってラファエルおじさんの部屋は燃えてしまったのである。

 

⑨観葉植物の葉の上に付いていた水滴に太陽光が集中されて発火

ラファエルおじさんの部屋には葉っぱが広い植物がおいてある。水をあげた植物の葉の上は水滴が転がっていた。その水滴に太陽光が当たった事で、水滴を通った光が集まって書類の温度を上げてしまった。温度の上がった紙の書類に火がついて火災になってしまった。

 

⑩部屋の温度が上昇して、部屋の中にあったマッチに火が付き発火

ラファエルおじさんは真夏の暑さから逃げて良好に出かけていた。部屋の防犯を考えて窓とドアはしっかりと閉めていた。その為に真夏の部屋の温度はぐんぐん上昇!部屋の中にいた古いマッチに火がついてしまった。その火が部屋に広まってしまい大きな火災になってしまったのだ。

 

⑪など

このように、問題の答えはきりがない。考えれば考えるほど、可能性のある答えが生まれる。「それは可能性が低い!」、「それは関係ないでしょう!」とか思わずに、自由に理由を考えてごらん。

 

<タコ足配線について詳しく知ってみよう!>

 

みなさんは‘たこ足配線’って知ってますか?

たこ足配線’とは、一つの電気コンセントに、私の足の数くらいたくさんのコンセントを差し込んでいるものを言うんですよ。

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たこ足配線になると、電気の流れているところが熱くなって、電線を覆っているゴムのようなものが溶けたり、火事になる原因になったりするらしいです。

 

たこ足配線がつながっているところは、結局ひとつのところになるために、そのひとつの電線には、たくさんの電気が集中して流れることになるんですよ。

 

物に集中して電気が流れると、物の温度がぐんぐん上がって熱くなります。家にある家電製品を触ってみるとよくわかります。

 

電気が流れて熱が出る原因は、電線の中に電子という小さな電気の子どもが走っているからです。

 

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普段は休んでいた電子は、電気が流れると、プラスの電気とマイナスの電気でそれぞれ一定方向へ走り出すのです。まるで、車線の異なる高速道路のようなイメージですね。

 

電線の中は、高速道路で車が車線に沿って走っているように、電子が電線に沿って走っています。こうやって電気を運んでいるのです。

 
ここで、また高速道路を考えてください。車の少ない道路では、特に問題もないのですが、車の多い、渋滞した道路では、交通事故は起こったり、運転手さん同士でけんかが起きたりもしますね。

 

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電線の中も同じなんです。たくさんの電気が流れ過ぎて、電線の中を多すぎる電子が走ってしまうと、電子同士でぶつかったり渋滞が起きたりして、電線の中が大混乱に陥るのです。電線の中が電子で渋滞してしまうと、電線内では熱が生まれます。

 

熱が生まれる原因は、実は電線内で電子が動くときに自然に熱が出るためです。電線の中は、実は高速道路のように自由に走れるところではなく、プールの中のようなものなんです。プールで遊んだことのある人はわかると思いますが、プールの中で動くとプールの外よりも動きにくいですよね。もっとたくさんの力が必要になります。電子の力が、たくさんの必要になる分、電線の中は温度が上がるのですよ。

 

 

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また、熱が上がる理由はもうひとつあります。電子と電子がぶつかる時のエネルギーが、熱に変わってしまうからです。この熱がたまると、電線の温度が高くなって、電線を覆っているゴムのようなものが溶けてしまいます。そうなりますと、電気が外に流れてしまって火事になってしまうのです。

 

電線の外になるもの、つまり、紙くずや、カーテンに電気があたると、電子は電線の中でよりもすごく苦労をするんです。電線よりも、紙くずやカーテンに電気が流れにくいためです。そのために電気は流れないで熱ばかり生まれてしまって、家事になる火が起こってしまうのです。

 

 

このような理由で、「たこ足配線」のために、ラファエルおじさんの部屋に家事が起こってしまったわけです。

 

みなさん、理解できましたか?

 

たこ足配線、恐ろしいものです。

 

みなさんは、たこ足配線に注意して、ラファエルおじさんのように家事にならないように気をつけてくださいね。

 

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