《 問題解説12》象を冷蔵庫に入れる方法を考えよう!
この問題は、子供から大学生までの授業の素材としても、外資系企業の採用面接の問題としても使われている問題です。知識や教育環境によっても答えられる解答のレベルは変わりますが、子供から大人まで誰もが挑戦できる問題なのです。大人も頭の固いもので、子供より有利だとも言えません。
この実践問題では象を冷蔵庫に入れる方法を求めています。この問題に触れた多くの人は「あんなに大きな象を小さな冷蔵庫に入れるのは難しい」と思い込むのではないでしょうか。しかし、問題では必ずしも大きな象を冷蔵庫に入れて下さいとは求められていません。自由な発想で、象を冷蔵庫に入れることだけを目的に思考を展開していけば良いです。
それでは象を冷蔵庫に入れる方法を見てみましょう。
【象を冷蔵庫に入れる方法】
①象が大きければ、もっと大きな冷蔵庫に象を入れる
:マグロを保管する冷凍倉庫のような大きな冷蔵庫に入れればいい!
②冷蔵庫象に象の片足だけ入れる
:問題では象の体全部入れてくださいと言っていないし、冷蔵庫のドアを閉めてくださいと言わないなら片足だけ入れれば大丈夫!
③象を乾かして粉砕して小さくして冷蔵庫に入れる
:問題で生きたままの象を冷蔵庫に入れてくださいと言っていないので、象を乾かして水分を飛ばして粉にすれば冷蔵庫に入るほどの小さなものにして入れれば解決!
④象の歯(象牙/ぞうげ)だけ冷蔵庫に入れる
:象の全部を入れてくださいと言っていないので、象の一部だけ入れる。
⑤もともと小さな新種の象を作って冷蔵庫に入れる
:科学の力で小さな象を作って冷蔵庫に入れると簡単に成功!
⑥象の人形を冷蔵庫に入れる
:本物の象を入れてくださいとは言っていないので人形を入れてしまえば大丈夫!
⑦象にダイエットしてもらって冷蔵庫に入れる
:小さな象ならダイエットすればもっと小さくなって冷蔵庫に入るはず!
⑧象の形に合った冷蔵庫を作って象を入れる
:冷蔵庫も大きいものだから、象の形に合った冷蔵庫を作れば象も入れられる。
⑨まだ生まれる前の小さな象を冷蔵庫に入れる
:生まれる前の小さな象ならいくらでも入れられる!
この実践問題では、象を冷蔵庫に入れる事だけ求められているので、大きい象か小さい象か、本物か偽物かなど、細かいことは問われていません。「そんなことダメでしょ!」と思う答えもあるかもしれませんが、誰も縛っていない思考の制限を自分で作り出して縛る必要はどこにもありません。
その為に、どんな「象」であれ、冷蔵庫の中に入れたところでミッションクリアです。
この問題では、勝手な思い込みや先入観、固定観念を捨てて、何が求められているかを考えた上で、求められた解答を考え抜く事だけを考えれば良いのです。従って、道理に合わない、こじつけのような解答でも、「象を冷蔵庫に入れる」といったミッションを忠実に実行している方法であれば高く評価されるべきであります。特に、多くのアイディアを出した解答を高く評価して頂きたいです。
このような問題に接して、真剣に思考を働かせる事で、固定観念や先入観に囚われない自由で斬新な思考が養われる事を期待しています。
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